Archive for the ‘プレスリリース’ Category

このブログをはじめて今日で289日が経った。だからといって特になにかの節目でもなんでもなくちょっと数えてみただけなのであるが、ついでにもうひとついうと、わたしが書いたものは今回で40話となる。

これまでメモのような日記とプレスリリースよりほかにまとまった文章を書いたことがなかったわたしにとって、このブログを書くことはとてもよい訓練となっている。なにかを続けるということは、なにかいいことをもたらしてくれるです。

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記者会見をやる場合、案内状は開催2週間くらい前に出すように心がけています。もちろん急に決まった場合は無理ですが。

そして、事前に調べられれば、会場などに電話したり、親しい記者に聞いたり、親しくしている他のPR会社の人に聞いたりして、他社と時間が重ならないよう、心がけています。ただ、週4回発表してる某社さんなどの例もあり、どうしても重なります。展示会の直前もたいてい重なりますね(展示会で披露する商品を事前に記者に見せるので)

先日などはテクノロジー系の発表が同じ日に11件あったそうで、どこの編集部も大変そうでした。自分の場合は、できるだけ重ねない日付にする(火・水・木はどうしても多い)とか、重なった場合は時間をずらしたり、移動しやすい会場にするなど、可能な範囲で心がけています。

しかし、現実には海外からの講演者の来日日程などもからむと、なかなか難しいことのほうが多いです。

他社と重なった場合でも、重要度が伝われば、取材いただけることが多いように感じていますが、取材いただく記者の方の負担も考慮しつつ、重なりを軽減するような方法があれば一番いいのですが。ツイッターでも先日この件が話題となり、数人のテクノロジー系広報で何か方策を考えてもいいかなと思っています。

余談ですが自分が記者をしていた頃は、大手さんの会見をはしごできるように、うまくスケジュールが組まれていたことなどもありました。

結論は出ていませんが、考えたい問題ではあります。

 

また一冊、広報の本を読んでみた。今回は外国の本の翻訳で「新しいPRの教科書」です。

この本によると、世界最初のプレスリリースは1906年10月28日、のちにPRの父とよばれるアイビー・リーという米国の実業家が、ペンシルバニア鉄道の列車事故を公表するために発行したものだという。このプレスリリースで、ペンシルバニア鉄道は事故を正直に公表したとして評価されたんだそうだ。はじめて知りました。

このようにプレスリリースを生んだ米国ですが、本書の著者は、「華美な言葉や意味のない情報(紋切り型の表現やスペースばかりとる無意味な言葉)は増える一方だ」と認め、新しい「プレスリリースの書き方ガイド」なるものを作成している。

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プレスリリースの話をつづけます。実務編です。

財団法人地方自治情報センターは3月18日、地方公共団体から発信される情報のファイル形式について、文書ファイルはHTML、スキャンファイルはJPEG、表形式ファイルはCSVを使い、容量が大きいPDFやExcelは避けましょうと呼びかけた。詳細はこちらで。

これは「被災して情報を取得することが困難な状況にある地方公共団体に向け」発信されたものである。しかし、その他の政府・官公庁、企業でもプレスリリースやIR資料などさまざまな公開情報をPDFでホームページにアップしているところが少なくないとすると、緊急事態でなくとも一考の余地があるでしょう。

情報を受け取る相手の環境に想像を巡らすことが必要であるという点では、プレスリリースをメディアに送る方法にも同じことがいえる。

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もうかれこれ4年も前のことになるのだけれど、2007年3月31日付朝日新聞土曜朝刊別刷り「be」にアートディレクターの佐藤可士和氏のインタビューが掲載されていた。SMAPのCDジャケットのデザインや明治学院大学のブランド作りなどで有名な人である。

その記事の中で氏は、自らの仕事はコミュニケーション・コンサルタントであって、「相手から答えを引き出すこと」であり、「本当はあなた、こうしたいんじゃないの?ということをズバッとつかんで、鮮やかに解決したい」と言っている。

当時独立して一年が経とうとしていたわたしは、分野は違うけどそんなふうに仕事したいなと思って、記事を残しておいたのだが、先週事務所の整理をしていたら切り抜きが出てきた(大事な記事なのに整理が悪い)。

そのインタビューは、なぜ人の記憶に残る広告が作れるのか、という問いに対し、「僕が『広告は、見てもらえないもの』だと思って、作っているからでしょう。」とパラドキシカルに答えるところから始まる。

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ITほど専門用語が多い業界はないでしょう。特に英文字略語。新卒でIBMに入社したとき、部厚めな手帳くらいのブルーの表紙の「社内」用語集が新入社員全員に配られた。そこには英文字略語が満載であった。

その後サン・マイクロシステムズに移って広報の仕事を始めたときに不思議に思ったのが、長音を省くカタカナ表記である。

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外資系企業向けのお話をひとつ。今後、外資系IT企業の広報が出くわしそうな話題も拾っていこうと思います。

以前のエントリーで、英文のプレスリリースを吟味しないで翻訳して垂れ流しにしてもゴミになるだけですよお、というようなことを書いた(翻訳リリースと「おおかみ少年」)。

そうはいっても、四の五の言わずにやらなきゃいけないときもある。日本法人ですからネ。それに、なかには日本市場にも少なからず影響があるものもある。たとえば、その会社のグローバル戦略を推し進める新しい重要施策の発表ならば、すみやかに翻訳してメディアにお知らせしたい。しかし、例によって原文は長いし、全文訳を読んでもどうも冗長でさえない。このままではとても使えない。

では、少しでもましな翻訳資料にするには、具体的にどうすればいいか?

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