2015年9月30日11:14 AM

早坂暁原作・山田洋次監督の映画「ダウンタウンヒーローズ」(1988年・松竹)で「真善美」という言葉を知った。この映画は旧制松山高校(愛媛大学の前身)の寄宿舎を舞台に、寮生のバンカラな生活を描いた青春群像劇である。

その寮の食堂のシーンで「真善美」と記した書が掲げてあった。実際に旧制松山高校の校歌に謳われ、校章のモチーフにもなっていた言葉である。リアリティのあるセットを実現する小道具のひとつだろう。

意味を調べてみると、「認識上の真と、倫理上の善と、審美上の美。人間の理想としての普遍妥当な価値をいう」とある(コトバンクより引用)。

ここのところ大手メーカーによる不祥事が相次いでいる。東京オリンピック関連の問題もまったくすっきりしない。大きな権力を持ちながら、やることのスケールが小さい組織というのは、全体として「真善美」のような根源的な価値観を忘れてしまっているのではないか。

広報の仕事に関わる人間として絶対に失いたくない価値観だ。

 

 

 

 

(拙作:真善美)

 

 

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