2012年5月19日12:59 PM

創業時に突貫工事で作って、それ以来ほぼ放置状態であった会社のホームページをリニューアルしました。

広報あるいはパブリックリレーションズ(PR)のサービスは、メニューにするとどの会社も同じような項目になってしまいがちです。わかりやすいところでいうと、プレスリリースの作成とか記者発表会の企画とかメディアトレーニングの実施とか。サービスの内容も各社工夫して差別化しているようですが、外からはなかなか違いがわからないのではないでしょうか。

わたしの会社は大手ではないので、いきなりホームページを検索して問い合わせをいただくというのは、これまでそんなに多くありませんでした。どちらかというと、人と人のつながりと信頼関係のなかで、仕事を依頼されるケースが多い。ということもあり、自分たちのホームページの整備はどんどん後回しになっていきました。

とはいえ、限度というものがあります。あたらしいメディアの発達でホームページの役割も変わってきています。お客様にも「今は自社ホームページもオウンドメディアという位置づけで考えないと」なんて言っている手前、もう逃げられなくなりました(笑)

でも、仕事柄、自分以外の組織の差別化ポイントを引き出すのは得意だけれど、自分たちをどう表現すればいいのか、についてはどうも苦手です。この何年間、何回もホームページの内容を考えようとしましたが、はずかしながら結果的には放置プレイ。

そこで、ホームページの内容を考えるという発想を思い切ってやめました。ホームページのコンテンツを作ろうとするのではなく、仕事で話していること、考えていること、書いたこと、書きたいことこそがコンテンツだと考えました。ホームページという枠にコンテンツを詰め込んでいくのではなく、コンテンツが集まってホームページの形になるというイメージです。幸いに、目黒広報研究所で書いたものも、乱筆、駄文なれど、ある程度たまっていました。広報やマーケティングについてふだん考えていることが集まって全体を構成する。そうすれば、等身大の姿をイメージしてもらえるのではないかと。

会社や組織のイメージなどというものは、「さあ作りましょう」といって一朝一夕に作れるものではないでしょう。一本の柱さえあれば、それを支える個々のアクティビティが重畳的に構成されて、徐々に形成されていくものです。だから、広報コンサルティングやコミュニケーションコンサルティングの仕事において、一つひとつの情報素材を大切にして訴求力の高いコンテンツを横断的に発信する「コンテンツ駆動型コミュニケーション」を提案しています。

コンテンツをいかにエンジンとしてうまく駆動させるか。わたしの仕事の最大のテーマとなっています。

 

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