2011年9月13日4:59 PM

調べものがあって横浜の日本新聞博物館(ニュースパーク)に行ってきた。併設施設の新聞ライブラリーで、全国紙、スポーツ紙、日本全国のすべてのブロック紙と地方紙が無料で閲覧できるので、たまに利用するのである。目黒から小一時間といったところだし、大さん橋のそばなので、季節がよいときは港まで歩いてリフレッシュできる。

さて、この新聞博物館の見どころはなんといっても、新聞の歴史と新聞社の活動内容やしくみを知ることができる常設展示室である。新聞の基礎を学ぶのにおススメです。

みなとみらい線日本大通り駅直結の横浜情報文化センターに新聞博物館はある。ロビーにおいてあるドデカイ輪転機の横の長いエスカレーターで2階に上がり、受付で大人500円を払って入場する。ちなみに先述の無料ライブラリーは4階にあるのだけれど、1階から直接エレベーターに乗らないと行けない。わかりにくいので気をつけてください。

新聞社の活動を解説する展示ゾーンでは、展示室の入り口にいきなり取材活動の流れ、つまり記者が取材してどのようなプロセスで紙面に掲載されるのか、がパネルで説明されていて、企業や組織の広報としてまずおさえておきたい基礎知識が確認できる。そして編集、製作、広告、販売まで新聞が作られる全過程が小学生でもわかるように解説されている。

そのほか、コンピューター化の歴史も実機や映像で確認できておもしろい。杉山隆男著「メディアの興亡」の世界を垣間見ることができる。昔のめずらしい新聞広告も新聞協会賞をとったスクープ記事も閲覧できる。

広報担当者としては、日常の新聞記者とのコミュニケーションや働きかけに一所懸命で、新聞社のしくみや毎日発行される新聞の作られ方まで学ぶ機会はなかなかないのではあるまいか。広報は、接点となる記者の活動の奥で行われていることにも思いを巡らせなければならない。

日本のメディア事情は大きく変わりつつあるし、このごろ新聞にがっかりすることもあるのだが、新聞の持つ信頼性はまだまだ高い(と新聞ファンのひとりとして考えている)。新聞に記事を書いてもらいたかったら、新聞を知ろうとすることが第一である。何事もまずは相手を知ることである。

新聞博物館は、広報の仕事をはじめたばかりの方には勉強になる施設だと思う。「そんなこと知ってるよ」という方でも、たまには息抜きもかねて横浜まででかけて、あらためて新聞作りのしくみを確認してみてはどうか。きっと無駄足にはならないと思います。たぶん。

いつも目黒広報研究所に来ていただきありがとうございます。このブログがはじまって、ちょうど今日で一年がたちました。これからもヨロシクお願いします。

 

トラックバックURL