2011年10月30日12:12 PM

妻が星座の本を買ってきた。12星座ごとの星占いが一冊ずつまとめられている「12星座シリーズ」(WAVE出版)というやつで、きれいな装丁がちょっとしたプレゼントなんかにもよさそうである。彼女は自分の星座である獅子座のものを購入して、とてもおもしろかったらしく、そのうち娘たちの星座を買い足し、今回はわたしの分を買ってきたというわけであります。

わたしは6月22日生まれなので「蟹座」を買ってきた。本書によると、蟹座というのは、「私が生まれたとき、太陽が蟹座に位置していました」ということだそうである。星占いにそれほど興味がなかったので、そのことをはじめて知った。太陽星座は、生年月日と生まれた時間によって特定されるもので、生まれ年によって違うという。さっそく巻末の表で確認した。1967年6月22日は午前11時23分から太陽が蟹座に入っている。母に確認した。わたしは10時30分ころ生まれていた。

ということは、双子座じゃないですか。星座に関心がないとはいえ、山手線の社内テレビに出ている星占いを見ないこともない。むかしは、好きな女の子との相性なんかも見た。ずっと蟹座のところを見てきた。それをいまさら、「あなたは双子座です」とは。

しかし、この新事実がわかったときの率直な気持ちは、「なんかうれしい」であった。おおげさにいうと、長年所属していた蟹座という組織からの解放とでもいうのか、とにかく気持ちがリフレッシュされたのである。

思えば転職や起業のときには、新しい会社や独立の不安はさておき、まずは解放感、爽快感でいっぱいになった。心身ともにきれいにリセットされた。長年使っていたパソコンをクリーニングに出して、不要なゴミを取り除き、サクサク動くようにした感じである(最近ノートパソコンをクリーニングに出したのです)。

広報の重要性が社会で認知されるようになって、広報の仕事をする人たちの専門性やスキルが高まり、プロ化してきている。いまの転職事情は厳しいものと推測するけれど、より活躍できる場を求めて転職・移籍をする広報人は、この10年とその前の10年を比べると確実に多くなったのではあるまいか。みなさんリブートして、あらたなフィールドで活躍している。広報の仕事にやりがいを感じている人が増えているということだと思う。

もちろん、長い間同じ企業で広報を続けて高い評価を得ている人は、置かれた環境の中で巧みに断捨離して、常にフレッシュでよい仕事をする優れた能力が備わっているのだろう、ということを付け加えておきます。

IBM時代の先輩で、いまはプロフェッショナルコネクターという唯一無二の肩書きで活躍されている勝屋久さんが、以前ツイッターかフェイスブックで、「居心地のよい場所に居続けても何も起こらない」とつぶやいておられた。

居場所を変えることが有効かどうかは、そのときの環境やタイミングにもよるし、人それぞれなんだろうけれど、すくなくとも前向きに居場所を変えることは、ものごとを前進させる、けっして小さくはない駆動力になりえると確信しています。

せっかく買った「蟹座」の本は、わが家で居場所がなくなってしまって、枕元で所在なげにしているのでした。

 

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