Posts tagged ‘スタートアップ’

なにか打ち込んでいるものがあると、それに関連したものが日常生活のあらゆるところで目に入ってきやすくなるものです。仕事でも趣味でも。

わたくしごとでいうと、サン・マイクロシステムズ日本法人に勤務していたときは、「サン」という2文字にいちいち反応する身体になっていた。たとえば、自宅で新聞を読んでいるときも「サンマ」や「サンウェーブ」といった見出しに目がいってしまう。街を歩いているときには、コーヒーショップの看板の「JAVA」や薬局にある「ジャバ」が自然と目に入ってくる。といった具合です。

いまでも、広報やPR、メディアなどの文字にはとても敏感だ。たとえば、本屋のビジネス本コーナーにはこれらを題材にした本が置いてあるのだから、仕事がら目に入ってあたりまえなのだけれど、新書や小説のコーナーにこのあたりの文字があるとそこだけ浮き上がってみえてくる。

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かつて、既製コンピューターソフトの再販会社から自社で製品を開発するソフトウェア会社への転身を図ろうとする国内企業の広報コンサルティングを手がけたことがある。わたくしも独立したての頃であったし、ひとつの企業が意志ををもって変化しようとしているときに仕事をさせてもらって、とてもイクサイティングであった。

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企業や団体がニュースの素材資料として報道機関に配布するプレスリリースは、簡潔かつ明解を旨とする文書でなければなりません。「いつもどこがニュースかわからない、冗長かつ論旨のはっきりしないリリースを送ってくる企業のものは、タイトルも見ずにごみ箱行きさ」という辛辣な話もよく聞くくらいですから、一回一回全力投球です。

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地下鉄サリン事件最後の特別手配犯が逮捕されて、にわかに話題となった防犯カメラ。現在、推定で300万台以上が全国に設置されているという。防犯カメラの普及で生活の安心は向上するかもしれないけれど、反対にプライバシーの不安を感じる人もいるんだろうな、と思ったら、防犯カメラによる安全・安心の確保とプライバシーの尊重では、大都市の9割の人が安心を選んだそうだ(警察庁調べ)。

たしかに昔はぶっそうな事件をニュースでみても、自分とは関係のない遠いところで起きたことと根拠なく思っていたけれど、最近はいつ身近に起こってもおかしくないリアルなできごととして考えるようになった。年ごろの娘2人の父親であり古いマンションの管理組合理事長としては(わたしのこと)、次の総会では防犯カメラのひとつやふたつ導入することを本気で検討したくなる。最近はオートロックでもあぶない世の中だし。

そんなふうに防犯カメラのことを考えていて連想したのが定点観測についてです 続きを読む »

 

航空会社スカイマークの乗客向け対応方針を明記した「サービスコンセプト」という機内文書が物議をかもしている。「荷物の収納は手伝わない」「丁寧な言葉遣いは義務付けていない」「苦情は受け付けない」などナイナイづくしの内容だそうです。

わたしはこの件の報道に触れ、ポイントカードはお持ちですか問題もついにここまできたかと思った。つまり、抗議を受けないようにすることが最優先事項になってしまった日本の社会において、起こるべくして起こった出来事だということである。

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中公新書のロングセラー「理科系の作文技術」(木下是雄著、1981年刊行/2001年改版)。いい文章ではなく明快な文章を書く、そして、他人に読んでもらえるだけでなく誤解なく正確に伝える文章を書く。広報・PRの仕事をする人にとって、最低限に身につけなければならない技術が学べる本です。

本の序章に、ウィンストン・チャーチルが首相就任時に政府のえらいさんたちに送ったメモが紹介されています 続きを読む »

 

中公新書のロングセラー「理科系の作文技術」(木下是雄著、1981年刊行/2001年改版)は、広報・PRに関わる人にぜひ読んでもらいたい本であります。物理学者である著者が、簡潔・明快な文章を書く心得と技術を、簡潔・明快に書いています。

わたしはこの本を読んで、ガンガンひざを打ってアザができそうになりました。技術者や研究者に向けての仕事文書(論文、報告書、仕様書、説明書など)の書き方指南なのですが、わたしたちがプレスリリースなどの広報資料を作成するときのポイントと共通点がたくさんあります。

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