2010年11月10日11:52 AM

記事にならなかったプレスリリースに意味があったのかどうかという議論が時々なされます。

ある人は「記事に確実になる内容だけを厳選して記者に送るのがいい。記者は大量のリリースで迷惑している。記事として取り上げられないリリースは、意味がない」と言います。

また別の人は「たまにプレスリリースを送るくらいでは、記者に当社のことを認識いただけない。将来取材していただける「記事の種」になる可能性があるから、適当な頻度でのプレスリリースは、たとえすぐに記事にならなくても意味がある」と言います。

私の場合は、

後者です。(前者を否定しているわけではないですが、意味がないというところに同意できない感じです)

というのも

「今度セキュリティの特集があるので、以前プレスリリースもらった●●の取材をしたいのでセッティングお願いします」

「今度クラウドの内容を特集するので、XXの最新の情報を取材したいです」

「今度開発ツールの記事を寄稿いただけないでしょうか?来月からツール特集をするので」

「今、機能安全に関する調査資料を作成しています。アナリストがお邪魔するので△△の製品について解説いただけないでしょうか」

などというお問い合わせをかなり頻繁にいただくからです。

お問い合わせの元となった情報源を聞いてみると、たいていの場合、プレスリリースだという返事が返ってきます。

プレスリリースを通じて、

1.取材窓口は弊社であること

2.ちょうど特集テーマに該当する商品・サービスを扱っていること

を認識いただき、場合によってはそのプレスリリースを読んで

3.企画を考えるアイディアになったこと

等を教えていただき

「すぐにニュースにならなくてもプレスリリースは意味があった」

と実感することが何度もあったのです。

とはいえ、ネタのないリリースの乱発は、過去のブログに書jいたように、記者に迷惑になるうえに、逆効果ですので、気をつけつつ、進めていきたいものです。

過去の関連ブログはこちらです。

オオカミ少年とネタのないプレスリリースは似ているかもしれない

こちらのブログでは、社名やサービスをとにかく覚えていただこうと、ネタの乏しいプレスリリースを乱発するベンチャー企業を例に挙げています。

一部引用します。

「少しのネタであっても、情報を発信しないと始まらない、だからうちは小ネタであっても、とにかくプレスリリースを送ります。なーに、下手な鉄砲も数打ちゃ当たるというじゃないですか」

これだと、もらったほうはたまりません。「この会社はニュースにならないこともとにかく大量に送ってくる」と記者に思われたら、会社名を見ただけで「またたいしたことないだろう」と思われ、かえって記事になりづらくなる状況を自ら作り出してしまう可能性があります。

つまらない話やたいしたことない話を「重要な内容なんだけど・・・」と持ちかけてくる人がいれば、最初は周りの人も「何だろう?」と期待して話を聞いてくれると思いますが、回を重ねるにつれ「この人は大げさなだけで、内容はたいしたことないな」というレッテルを貼られてしまうかと思います。

すぐにニュースにならずとも、「企画の種」になるようなリリースも引き続き配信できたらと思います。

 

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