2013年1月28日10:37 AM

昨年は多くのロックバンドや歌手にとってアニバーサリーの年でした。ローリング・ストーンズは初ステージから50周年だったし、松任谷由美デビュー40周年、小泉今日子30周年、ミスターチルドレン20周年、オレンジレンジ10周年など、きりよく10年刻みでそろっています。

こうした節目の年には、記念アルバムを出したり、大々的なライブツアーをおこなったりして盛り上がります。アーティスト本人は単なる通過点くらいにしか考えていないかもしれないけれど、お金儲けを考える人たちは放っておきません。

一般的な企業活動でも、いろいろな節目をとらえて会社のPRや商品拡販の機会にすることは、広報や販売促進の手法として定石となっています。企業の広報担当者は、どこかにおもしろい話はないかな、といつもあれこれと物色していて、このような記念ものはニュース素材としてとても貴重なのであります。

最近でいうと、グリコのビスコが発売80周年を迎えるというニュースが目を引きました。80年も売れ続けているだけでも感心しないわけにはいかないのに、昨年過去最高の売り上げを達成したといいます。酵母入りビスケットの略を逆さまにしたという名まえの由来もおもしろい。期間限定のスペシャル商品発売や有名写真家を起用したムック本の発売など、いろいろなメディアで取り上げられています。

何周年という切り口のほかに、累計販売数や利用者数の節目も絶好の広報機会といえます。ディズニーランドなどのテーマパークが、運よく区切りの入場者になった人に記念品を贈呈しているシーンは、テレビのニュースでもよく取り上げられます。

それにしてもLINEの利用者数1億人突破のニュースはインパクトがありました。部活や友達とのやりとりがあっという間にメールからLINEになってしまってコミュニケーションできないよと娘に泣きつかれてしまいLINEのためにスマートフォンかよと思いながらも与えてしまった父親としては苦々しくも思うのでありますが、この急成長には度肝を抜かれます。あたらしいものに対して保守的な我が家に、これほど無遠慮に入り込んできたものはありません。友達関係のことを言われると親は弱い。電話すればいいじゃん、とはさすがに言えませんでした。

発信する情報さがしに苦労している広報担当者は、こうした節目広報もバリエーションのひとつとして持っておくと、仕事の幅がちょっとだけ広がります。

 

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